研究課題/領域番号 |
17K05841
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
|
研究機関 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 |
研究代表者 |
井口 眞 山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 教授 (80291821)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | ずれ応力・剪断応力 / 静水圧・高圧 / フォトクロミズム / ジアリールエテン / スピロピラン / ペンタセン / クリスタルバイオレットラクトン / メカノケミストリー / 高圧実験 / 多環式芳香族炭化水素 / 光異性化 / 赤外ラマンスペクトル / 化学結合の制御 / ずれ応力 / 剪断応力 / メカノクロミズム / 光学スペクトル / 発光スペクトル / ラマンスペクトル / 分子性固体 / 光機能性 |
研究成果の概要 |
ジアリールエテン結晶は紫外光照射によって青や赤色に変化するフォトクロミズムを示す。この色変化はずれ応力(剪断応力)を加えると可視光で起こることを見出していた。本研究では,4種の結晶についてこの現象を観察できる応力の強さと光の波長の関係を示す図を作成した。この結晶の色変化には構成分子の化学結合の開裂と生成が関係しており,図示した条件内で光の波長を変えることで化学結合を制御できることを示すものである。また,ずれ応力による化学結合の制御の可能性を探るために,スピロピラン,ペンタセン,クリスタルバイオレットラクトンのずれ応力効果を光学スペクトルから調べた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常のフォトクロミズムは紫外光と可視光を用いる可逆的な色変化である。本研究は,その光の波長をずれ応力によって自在に変え,同一波長の可視光によるフォトクロミズムなどの従来にはない現象を提示した。本研究は,応力の基本である圧力とずれ応力に着目し,その効果を利用した化学結合の制御の可能性を示しており,従来は知られていない「力学的エネルギー」を「化学エネルギー」に変換する方法に発展する可能性がある。また,乳鉢やボールミルによる複雑な応力作用と摩擦熱を用いる「メカノケミストリー」とは一線を画するものである。
|