研究課題/領域番号 |
17K05864
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉田 拡人 広島大学, 工学研究科, 准教授 (40335708)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ルイス酸性制御 / ボリル化 / スタニル化 / 銅触媒 / クロスカップリング / ルイス酸性抑制 / ホウ素化反応 / イリジウム触媒 / パラジウム触媒 / メタル化反応 |
研究成果の概要 |
銅触媒によるジアミノナフタレン置換非対称ジボロンとアリルリン酸エステル類の置換型ホウ素化を開発した.この際,ルイス酸性が抑制されたジアミノナフタレン置換ホウ素のみがγ位選択的に導入され,種々のアリルホウ素化合物を効率的に合成できた.また,アントラニルアミド置換非対称ジボロンを新奇合成し,これを用いるハロゲン化アリールとのパラジウム触媒置換型ホウ素化に成功した.この反応により選択的に合成できるアントラニルアミド置換アリールホウ素化合物が,脱保護することなく直接クロスカップリングできることも明らかにした.さらにアラインの銅触媒アリールスタニル化にも成功し,ビアリールスズの直接合成を達成した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
元来ルイス酸であるホウ素のルイス酸性を適切な置換様式で抑制し,それに付随するユニークな化学選択性を活かした触媒的ホウ素化反応群の開発に成功した.こうして直截的に得られるルイス酸性抑制型有機ホウ素化合物は,従来の有機ホウ素化合物に比べて空気や水に対し格段に安定となり,取り扱い・実用性の面で優位となる.一方でルイス酸性抑制は,有機ホウ素化合物のホウ素を起点とした変換の反応性を下げるためこれまで脱保護を要していたが,本研究ではルイス酸性抑制ホウ素をそのままクロスカップリングに利用する手法も確立した.今後の有用分子合成に広く利用可能な合成手法であるといえる.
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