研究課題/領域番号 |
17K05875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 名古屋大学 (2019) 金沢大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
井改 知幸 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90402495)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 共役高分子 / 超分子ポリマー / キラリティ / 不斉増幅 / キラル材料 / 円偏光発光 / 光学分割 / らせん / イソシアニド / キラリティー |
研究成果の概要 |
連鎖重合と超分子重合が、交互に連続して進行するメチルイソシアニド誘導体のtransit-type merry-go-round重合の開発に世界で初めて成功した。本重合系を利用して、アキラルおよびキラルイソシアニドモノマーの共重合を行ったところ、破格の不斉増幅が生じることを見出した。具体的には、超分子鎖に組み込まれたキラルユニットの不斉の情報が、分子内及び分子間を伝搬し、「1300以上のモノマーユニットを含む隣接する超分子鎖」に一方向巻きラセン構造を誘起できることを明らかにした。さらに、得られる不斉増幅型の超分子ポリマーが、円偏光発光材料や光学分割材料に応用できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は、効率的な分子内及び分子間不斉増幅現象を活用することで、モノマー・高分子合成からその応用段階に至るまで、非常に僅かな不斉源 (<1 mol%) しか必要としない「ラセン高分子ベースの高機能キラルマテリアル開発」を可能にするものである。側鎖構造の分子設計の自由度が高いことを考えると、極微量のキラル源を用いるだけで、安価なアキラル原料から、種々の高付加価値の材料を自在に創出できることを意味している。キラル材料の製造にかかる膨大なエネルギー、コストの低減に直結することになり、学術的だけでなく、社会的にも非常に意義深い成果といえる。
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