研究課題/領域番号 |
17K05877
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子化学
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小幡 誠 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70343267)
|
研究分担者 |
廣原 志保 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (70413804)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 精密重合 / 高分子ミセル / ホウ素中性子捕捉療法 / カルボラン |
研究成果の概要 |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は中性子とホウ素薬剤を利用したがん治療法です。この治療法ではホウ素が中性子を吸収したときにおこる反応を利用してがん細胞を破壊します。近年、加速器中性子源の開発により注目を集めています。しかし、ホウ素薬剤の方は利用できるものが限られており、その開発が望まれています。本研究ではBNCT用ホウ素薬剤への応用を目的として最新の高分子合成技術を用いて大量のホウ素を内包した高分子ミセルの開発を行いました。その結果、当初の分子設計とは異なる結果とはなりましたが、大量のホウ素クラスターを内包できる高分子ミセルを見出しました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではBNCTへの応用を目指したホウ素クラスターを内包した高分子ミセルを合成することに成功しました。研究当初の分子設計通りの高分子を合成し、高分子ミセル溶液を調製することができましたが、残念ながら初期設計の高分子では細胞毒性が顕著となることを見出しました。そこで分子構造を見直し、さらに分子間力でホウ素クラスターを保持できる両親媒性ブロックコポリマーを探索したところ、高効率でホウ素クラスターを内包し、かつ細胞毒性を示さない高分子ミセルを見出しました。これはBNCT用ホウ素ドラッグデリバリーシステムの非常に有効な材料として期待されます。
|