研究課題/領域番号 |
17K05883
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
脇岡 正幸 京都大学, 化学研究所, 助教 (50598844)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | π共役系高分子 / シス・トランス異性化 / 有機電子デバイス / シス-トランス異性化 / 有機電界効果トランジスタ / 直接的アリール化重合 / 高分子合成 / 触媒化学 / 半導体物性 |
研究成果の概要 |
優れた高分子半導体として知られるtrans-ポリチエニレンビニレン(PTV)は,その高い結晶性のために溶解性が低下し,高分子量体の合成や均質な薄膜の作成が困難であるという問題点があった.本研究では,その溶解性の問題の解決策として,シス・トランス異性化について検討した.その結果,溶解性の高いcis-PTVが加熱条件下,薄膜中において結晶性の高いtrans-PTVへと片道異性化することを明らかにした.また,この異性化を用いる手法により,溶解性の問題で合成できなかったtrans-PTVについて,その特性を明らかにすることに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで,優れた高分子半導体として知られるtrans-ポリチエニレンビニレン(PTV)の研究において,取り扱うことのできる骨格は,溶解性の問題により制限されていた.一方我々は,cis-PTVがtrans-PTVの優れた前駆体であることを見出した.すなわち,溶解性の高いシス体が前駆体として用い,その薄膜を加熱することで異性化が進行し,対応するトランス体の薄膜を調製できることを見出した.本研究で確立されたtrans-PTV薄膜の調製法は,溶解性の問題に対する有効な解決策であり,次世代有機電子デバイスの開発研究の突破口となることが期待される.
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