研究課題
基盤研究(C)
医療用途、特に生体内の非常にウェットな環境でも使用可能な接着剤の開発を行った。ウェットな環境でも接着させるには、被着体の表面に存在する水分子をどう扱うかが課題となった。そこで、バイオ接着剤の親水性を向上させると、被着体が濡れた表面であっても界面剥離を防止する事ができた。具体的な親水性バイオ接着剤は、アルギン酸の構成単糖である、グルクロン酸と3,4-dihydroxyhydrocinnamic acid(DHHCA)を8:2に割合で共重合されるものを新規に合成し、評価した。長期に水中保存したブタの肋骨を瞬時に接合し、その強度は約7MPaを示す事が確認できた。