研究課題/領域番号 |
17K05990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
金 慶孝 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (30504550)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 繊維材料 / ボイド繊維 / フィブリル構造 / ボイド形成メカニズム / XCT観察 / SOPHIAS / Fibril構造 / 延伸 |
研究成果の概要 |
PETおよびPPS繊維のネック変形前後の超小角X線散乱像を測定し、数十から数百nmスケールでの構造変化を解析すると共に、物性との対応についても調査した。PET 繊維の場合、ネック変形後、PETで観察されるX字状の散乱は、ネック変形時の剪断変形によって形成されるShear band状構造を反映すると考えられる。IVが低いほど、また送出速度が遅くなるほど、ボイド率が大きくなる傾向がみられた。得られたボイド率は最大63%で、送出速度1.0m/min、延伸倍率6.25倍で延伸した場合だった。800ミクロメーターの区間をX線CT測定した結果、繊維内部のボイドは繊維軸方向に対して連続している可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
合成繊維に嵩高性及びバルキー性を付与するため特殊なノズルを使い中空糸を作る検討が多くなされている。しかし、延伸段階で繊維の断面に中空あるいはボイドを作る研究はない。また、一般的に、繊維の疲労に伴ってフィブリルが形成されるが、このフィブリルの元になる構造(ミクロフィブリル構造)が繊維製造のどの時点で形成されるのかは明らかでは無い。それで、合成繊維にフィブリル構造を基にする階層構造を想定して、フィブリル構造が、繊維の製造時、特にネック延伸時に形成されるとの仮説を立て、その検証に挑んだ。中空およびフィブリル構造の究明は一般的に繊維の疲労破壊メカニズムを知る上でも重要である。
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