研究課題/領域番号 |
17K06007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
佐光 貞樹 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 統合型材料開発・情報基盤部門, 主任研究員 (80432350)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 構造色 / 多孔質 / 光散乱 / クリスチャンセン効果 / 微粒子 / 発色 / 屈折率 / ポリ塩化ビニル(PVC) / ポリ塩化ビニル / 色材 / 多孔質粒子 / ミー散乱 |
研究成果の概要 |
本研究では、多孔質粒子の光散乱現象が示す呈色現象(クリスチャンセン効果)について研究した。工業生産されている汎用の塩化ビニル樹脂粉末に屈折率が近い有機液体を含浸すると、屈折率の波長分散が交差することで照明光に応じた発色が観察された。試料に入射した白色光は、屈折率差の波長依存性によって、透過光と散乱光の2つのスペクトルに波長分割された。透過光と散乱光は補色の関係にあり、色素や顔料のような光吸収による発色とは明らかに異なる光学的性質を示した。クリスチャンセン効果を利用すると、粒子形状のまま高分子の屈折率分散を評価できることも検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光の吸収・回折・干渉・散乱といった多様な光学現象が材料の発色機構として利用されているが、透過光による発色原理はまだ限られている。構造色では必須とされてきた周期構造という制約条件から解放されることで、欠陥のない均一でロバストな構造発色が可能になる。クリスチャンセン効果は100年以上前に報告されていたシンプルな原理に基づく発色現象ではあるが、高分子材料では報告例が限られており、多孔質粒子の屈折率評価法としての有用性に加え、バルク材料・大面積・フレキシブル・低コストといった高分子材料の特徴を生かした新たな応用展開が期待される。
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