研究課題/領域番号 |
17K06051
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
牛 立斌 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (20262694)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 腐食 / ボイラ水 / 蒸気タービン材料 / 有機酸 / 塩化物イオン / 不働態皮膜 / 孔食 |
研究成果の概要 |
本研究では、模擬ボイラ水中に有機酸(ギ酸と酢酸)および典型的な腐食性化学種である塩化物イオンを組み合わせて添加した90℃の試験水における各種腐食試験および試験片の形成皮膜分析などを行い、有機酸が低圧蒸気タービン材料の腐食挙動に与える影響を調査した。塩化物イオン含有ボイラ水中のギ酸および酢酸はブレード材13Cr鋼の孔食等局部腐食の抑制挙動を示した。一方、ロータ材3.5NiCrMoV鋼に関しては、ボイラ水中のギ酸による長時間での腐食を促進する挙動が見られ、酢酸による腐食促進の影響が見られなかった。材料表面の形成皮膜の分析結果に基づき、蒸気タービン材料の腐食挙動に及ぼす有機酸の影響機構を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
火力発電プラントボイラ給水・補給水には、ボイラなどの腐食や固形析出物によるスケール生成・堆積を防止するために、経験や実験データに基づき、アンモニアが代表的なpH調整用添加薬剤として使用されてきた。近年では、有機アミン類水処理薬剤を採用する傾向が見られている。しかしながら、国内外を問わず有機アミンの生成物として有機酸がプラント機器に与える影響などに関する基礎知見は不足している。低圧蒸気タービン材料の腐食挙動および不働態皮膜の形成と破壊に及ぼすこれらの有機酸の影響に関して、本研究の成果は火力発電プラントの信頼性確保などに貢献できる。
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