研究課題/領域番号 |
17K06152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
岩田 修一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00293738)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 非ニュートン流 / 粘弾性流体 / 流動複屈折 / 気泡 / 物質移動 |
研究成果の概要 |
粘性の高い粘弾性流体中に設置された微小気泡について、圧力振動を印加するとCO2ガスの吸収速度が向上した。気泡下部には吸収されたCO2が蓄積した領域が認められた。これは、圧力振動の印加によって、気泡の側面から下向きに流れるNegative wakeが発達し、フレッシュな溶液が気泡に接近し、大きな濃度勾配が継続的に界面近傍に形成され、吸収が促進されたことが考えられる。また、非定常非ニュートン有限要素流動解析を行い、圧力振動を印加した時の気泡上昇速度は、静止時の速度よりも向上した。圧力振動の1周期の中では、気泡が膨張する時よりも、気泡が収縮する時の方がより大きく上昇することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2色蛍光レーザー誘起法により気泡界面近傍の溶存CO2ガス濃度分布を可視化し,気泡界面近傍に存在する薄膜状の濃度境界層を明確化し、圧力振動場によってCO2吸収液が選択的に下部に排出される局所流動構造を示した。また、非ニュートン流動解析により、圧力振動場における定量的評価を行った。 液体中への気体の吸収操作は、化学プラントの反応器やCO2吸収プロセス等、産業界で広く用いられている。取り扱う流体が高粘性である場合にはSchmidt数が大きな値となるために、物質移動速度を改善する方法が望まれている。本研究の成果は、気泡界面近傍に存在する境界層を圧力振動の印加により操作できることを示している。
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