研究課題/領域番号 |
17K06493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
制御・システム工学
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研究機関 | 兵庫県立大学 (2018-2021) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
古谷 栄光 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (40219118)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 血糖値制御 / 重症患者 / インスリン感度 / 糖代謝モデル / モデル予測制御 / 範囲モデル予測制御 / 経腸グルコース投与 / 制御工学 / 生物・生体工学 |
研究成果の概要 |
本研究では,重症患者の厳格な血糖値管理を低血糖を回避しながら行える血糖値制御システムの開発のため,インスリン感度(インスリンの効きやすさ)に注目したモデル化および血糖値制御法の検討を行った.まず,インスリン感度の変動を容易に扱える重症患者の糖代謝モデルを構築した,また,術後患者のインスリン感度変動特性が概日リズムによる周期的変動とベースラインの変動の和としてモデル化できることを確認した.さらに,インスリン感度のオンライン同定機能を持つゾーンモデル予測制御を用いた血糖値制御システムを構成し,仮想患者への適用結果から低血糖回避性能を従来より改善できることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で構築したインスリン感度の変動を容易に扱える重症患者の糖代謝モデルにより,重症患者の血糖値の予測をより正確に行えるようになった.また,インスリン感度の変動特性の数式モデル化により,血糖値の予測精度のさらなる向上が期待できる.さらに,開発したゾーンモデル予測制御を用いた血糖値制御システムは既存システムよりも低血糖回避性能が高いことから,血糖値制御の安全性を向上することができた.以上の本研究で得られた成果により,従来低血糖リスクのために実施されていなかった厳格な血糖値管理が安全に実施できる可能性が高くなり,重症患者の死亡率や合併症罹患率の低減に貢献できると考えられる.
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