研究課題/領域番号 |
17K06534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学・維持管理工学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
木本 和志 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (30323827)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ベントナイト / 粘土 / 水分 / 密度 / 超音波 / 不飽和 / 弾性波 / 水分量 / 群速度 / トモグラフィー |
研究成果の概要 |
本研究は、不飽和粘土の水分量と密度を評価するための超音波非破壊評価に関するものである。不飽和粘土の音響的性質はこれまであまり調べられておらず、水分や密度の影響については明らかでなかった。これに対して本研究では、弾性波速度と含水比および乾燥密度の関係を実験によって明らかにした。その結果、弾性波速度は乾燥密度と最も高い相関を示し、縦波と横波の速度比が飽和度に影響することを見出した。これにより、弾性波速度から水分と密度を逆推定できるとの見込みを得た。さらに、表面波の伝播挙動から、密度や水分量の変化を捉えられることを示し、非接触かつ表面での計測による水分・密度マッピングの基礎となる技術を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高レベル放射性廃棄物の地層処分に用いられるベントナイト緩衝材の長期挙動を評価するにあたり、粘土中の水分や膨潤状態を知ることは重要である。そのためには、粘土の水分や密度の非破壊的に測定する技術が必要となるが、水分と密度の両方を計測可能な手法は今のところ存在しない。一方、本研究で対象とした超音波計測では、弾性波速度が媒体の水分と密度の影響を受けて変化するため、これら諸量間の関係を定量的に調べておけば、超音波計測結果から水分と密度の両方を推定することが可能となる。本研究はこのような原理による新たな超音波スペクトロスコピーが可能であることを初めて示し、その実現に必要な基礎データを整備したものである。
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