研究課題/領域番号 |
17K06622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
浦瀬 太郎 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (60272366)
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研究分担者 |
松井 徹 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (90372812)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 薬剤耐性菌 / ESBL / カルバペネム耐性 / 下水 / 下水処理 / 環境水 / 抗生物質耐性 / 大腸菌 / 腸内細菌 / 河川環境 / 抗生物質耐性菌 / 公共用水域 / ESBL産生 / 都市河川 / 下水処理水 / 環境リスク / セファロスポリン / カルバペネム / 環境技術 / 水循環 / 感染症 / 衛生 / 抗生物質 |
研究成果の概要 |
抗生物質耐性菌対策として,医療/畜産/環境を一体として取り組むワンヘルス・アプローチが有効である。低頻度の耐性菌を効率よく環境試料から釣菌するために,選択剤を培地にMIC(最小発育阻止濃度)より大幅に低い濃度で添加釣菌し,その後,釣菌株の性質を加味して定量する方法を試みた。下水処理水中の大腸菌のうち基質拡張型β-ラクタマーゼを産生する菌の比率は約5%であり,臨床分離株よりも比率が低かった。カルバペネム耐性腸内細菌科細菌を分離するためには,Stenotrophomonas maltophiliaの妨害を避ける工夫が必要であった。膜分離による排水処理は耐性菌,耐性遺伝子双方の抑制に有効であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤耐性の問題は,今後の細菌感染症治療の上で,大きな障害になると予想されている。また,外来患者の耐性菌保有率が高くなってきていることから,この問題が院内感染だけの問題でないことも明らかである。本研究で,医療-環境-畜産を一体としてモニタリングする手法を開発し,その相互の耐性菌比率を比較することにより,耐性菌の広がりに対する環境の役割を明らかにすることができた。また,2020年の新型コロナウイルス感染でも明らかになったが,検査対象に依存しないモニタリングとなる下水中の病原体モニタリング手法の確立は,今後の感染症でも流行の広がりやピーク予測に有効に機能することが期待される。
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