研究課題/領域番号 |
17K06712
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
鈴木 義弘 大分大学, 理工学部, 教授 (30244156)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 和室 / 座敷 / 床の間 / タタミ / 住宅 / 近代日本住宅 / 伝統性 / 転用性 |
研究成果の概要 |
近代化の当初から日本住宅の伝統性は封建的あるいは非合理的であるとの改良論を根拠に見直しを求められてきたが、いまだに履き替えの慣習は維持されながら、和室は継承されている。しかし、生活の西洋化が普及するなかで、例えば1922年に提案された家族共用空間を最重視する居間中心型住宅が、近年にようやく急増を示し、相対的に和室の優先性が大幅に低下しているのであるが、わが国の住まい方の転用性・柔軟性・多様性に基づく住生活様式は、和室の存在によりその自由度が保証されてきたのであると評価することができる。本研究は、消失が危惧される和室について、現代における居住者の住要求と存在基盤を解明するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代における和室の存在基盤を、平面類型と居住者選好の相関から類型的に把握した結果、「伝統性」「転用性」「融通性」「補完性」に大別することができ、居室の機能分化とは対極の自由度の高さが認められるが、都市性によって差異は生じているが、従来の生活慣習を継続的に維持する「伝統性継承」や、ライフステージの変化に応じて,一旦は私室化させながらも,その後に「伝統性回帰」を図ろうとする場合や,逆に私室化に向かう場合などが認められた。また,独立した子息の一時的な帰宅や同居などの事例もみられ,住様式の変化を許容する貴重な空間構成要素として高く評価できることを明らかにした。
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