研究課題/領域番号 |
17K06753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
西川 博美 岡山県立大学, デザイン学部, 准教授 (00749351)
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研究分担者 |
中川 理 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (60212081)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 台湾 / 日本統治時代 / 武徳殿 / 地方行政 / 植民地 / 大日本武徳会 / 武道 / 台湾総督府 / 近代和風 / 建築史 |
研究成果の概要 |
日本統治下の台湾において、1895年に京都で結成された大日本武徳会の武道場である武徳殿の建築が、全島の庁・州・郡などを単位として建設され、その数は確認できるもので52棟に及んだ。とりわけ、台湾における武徳会の活動が広まり、台湾支部が台湾本部に改組された1930年以降、集中的に多くの武徳殿が建設された。その建築は、内地の武徳殿と同様に屋根を戴く和風意匠のものとなったが、1930年代には、台中州・台南州に建設された大規模な武徳殿を模範とする、正面に車寄せを配した独自の形式が生み出されていった。また、その設計は台中や台南を中心にした技師たちが携わっていたことも明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本統治下の植民地において日本人が建設した建築については、西洋近代建築が中心であり、そこに和風の意匠を持った建築も作られていった史実を明らかにしたことは、建築史上の意義は大きい。また、それが総督府や地方政府が直接に建設したものではなく、民間団体(大日本武徳会)の建設によるものであったが、それでも地方政府の技師がその設計に携わったという事実は、殖民地における公的建築の建設における一つのあり方を示すものとして意義があるだろう。また、現在残された武徳殿の遺構は台湾で積極的に保存活用が進められているが、この研究はそうした事業に、歴史的な意味を与えるという意味で重要な意義を有するものである。
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