研究課題/領域番号 |
17K06773
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性・材料
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
竹元 嘉利 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (60216942)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マルテンサイト / スピノーダル分解 / 逆変態 / 形状変化 / 焼戻し / 熱応力 / 熱伝導率 / マルテンサイト変態 / チタン合金 / その場観察 / 電気抵抗測定 / リエントラント変態 / β型チタン合金 / 温度依存性 / 時間依存性 / 熱弾性 / 金属物性 |
研究成果の概要 |
Ti-X-7Al合金の焼戻しに伴う斜方晶α"の形成機構について調査を行った.β単相域からの焼入れで残留β相とわずかにα"-M(マルテンサイト)が形成される.塩浴や集光加熱を用いて急速に約500℃への焼戻しを行うと,加熱中に粗大なα"-Mが全面に形成されるが,3分以上保持すると原子拡散を伴って微細なα"isoに変化する.またα"-Mは約200℃で加熱を行うとβ相に逆変態する.複雑な変態挙動は,急速な熱処理に伴う熱応力と,α相のスピノーダル分解型自由エネルギーによって引き起こされることを示唆した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マルテンサイト変態は材料の強化だけでなく,形状記憶や超弾性などの機能発現に重要な役割を果たす.本研究では鉄鋼材料でよく理解されている常識的なマルテンサイト変態とは大きく異なる変態挙動がTi-X-7Al合金で発現することを明らかにした.特に焼戻しでマルテンサイトが形成することや,それより低温でβ逆変態する現象,焼入れで試料内部にマルテンサイトが生成することなどは,マルテンサイトの利用の幅を広げるものと確信している.また形状記憶とは逆向きの形状変化の発現や,焼戻しによる急速な硬化現象などは実用的な利用が見込まれる.
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