研究課題/領域番号 |
17K06780
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性・材料
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研究機関 | 公益財団法人名古屋産業科学研究所 |
研究代表者 |
水谷 宇一郎 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 上席研究員 (00072679)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 金属電子論 / 遍歴電子濃度 / 原子価 / 第一原理電子構造計算 / 電荷移動 / 金属結合と共有結合とイオン結合 / 遷移金属元素と希土類元素 / 価数 / 金属結合性とイオン結晶性と共有結合性 / 遍歴価電子濃度 / フェルミ面とブリルアンゾーン / 価電子帯 / 遷移金属 / イオン結合の高い化合物 / FLAPW-Fourier理論 / 電子濃度変数e/a / 原子密度分布曲線 / 元素 / 金属間化合物 / 金属物性 |
研究成果の概要 |
研究代表者は、これまで第一原理電子構造計算法で遍歴電子濃度e/aの評価を通じて相安定化機構を研究してきた.しかし、この手法は逆格子空間の産物であるため、空間的に変動する電子構造の平均情報を与えるだけであった.本研究では、これを補うために、実空間で電荷密度分布計算を平行して行い、構成元素毎の電荷量から原子価を評価し、e/aと原子価の二つの電子濃度パラメータの同時解析により、金属結合、共有結合、イオン結合の競合を議論することを提案した.これを電荷移動が顕著なZintl化合物、遷移金属化合物などに展開してvan Arkel-Ketelaar三角図上に位置づけることで新しい金属電子論の基礎を築いた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
合金や化合物の物性は3つの結合形態、すなわち、金属結合、共有結合、そしてイオン結合の組み合わせで決まるといって過言ではない.その相対比が大切であるが、従来、これはvan Arkel-Ketelaar三角図でPaulingやAllenらが提案した電気陰性度を使って定性的に論じられてきた.本研究は、第一原理電子構造計算法を使ってこの3つの結合形態の相対比を理論的に論じることにより、フェルミ準位近傍の電子構造でその特性が決まる熱電変換材料などの開発研究の指針となりえる重要な成果を残した.その学術的そして社会的意義は大きいと自負している.
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