研究課題/領域番号 |
17K06802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
井上 亮太郎 日本大学, 医学部, 准教授 (50397626)
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研究分担者 |
岡澤 厚 日本大学, 医学部, 助教 (30568275)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 酸化物 / 拡散 / 酸素空孔 / 還元 / 無機材料創成・合成プロセス |
研究成果の概要 |
低温化学溶液還元という還元手法の確立を目指した。まず鉄ドープニオブ酸リチウム粉末試料をモデル材料として、還元条件(反応温度・還元剤濃度・反応時間)を調べ、鉄の価数を制御した。また当初予想していなかったが、粉末試料の粒径によって、この実質的な終点が影響されることを見出した。 次に複数の酸化物強誘電体や酸化物高温超伝導体に対して還元を試み、いずれも成功した。使用するヒドリド還元剤も複数試みていずれも成功した。しかし個々の酸化物に対して、ヒドリド還元剤に求められる還元力の定量的な評価指標の確立には至らなかった。 化学溶液還元によって高温超伝導体の超伝導発現を試みたが残念ながら成功していない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低温化学溶液還元によって、150℃以下という低温で遷移金属元素の価数制御する技術を確立できたことは、酸化物の機能制御プロセスにおける大きなブレークスルーになる。特に反応の実質的な終点を、反応時間や還元剤のモル数以外の物理量によって制御できるチューナビリティは、この手法の大きな利点である。 また粉末試料の粒径によって、この実質的な終点が影響されることを見出した。定量的な解析を進めた結果、酸素空孔の高速化学拡散に由来することが分かった。研究期間中の学会発表および論文出版は間に合わなかったが、現在論文を投稿準備中である。
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