研究課題/領域番号 |
17K06810
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 富山県工業技術センター |
研究代表者 |
坂井 雄一 富山県工業技術センター, その他部局等, 主任研究員 (70416155)
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研究分担者 |
唐木 智明 富山県立大学, 工学部, 准教授 (10254236)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 非鉛 / 圧電 / 厚膜 / スクリーン印刷 / 無鉛圧電体 |
研究実績の概要 |
鉛を含んだPZT系圧電材料に代わりうる、非鉛系材料の配向性厚膜をスクリーン印刷と熱処理のみの簡便な工法で作製することを目的として3年間の研究を行う予定であった。研究代表者の異動による応募資格喪失によって、1年間での研究廃止となったが、これまで得られた知見について報告する。 温度安定性に優れた非鉛系圧電材料である(LiKNa)NbO3-BaZrO3-(BiNa)TiO3の厚膜形成プロセスにおいて、基板からの厚膜剥離が発生し、安定した厚膜形成が困難であるという課題があった。焼成条件を検討したところ、焼成時の雰囲気を制御することで剥離の発生しない厚膜形成が可能であることが分かった。本材料は、難焼結性の材料であることから焼成時間について検討したところ、4h以上では焼成中にアルカリ成分が飛散もしくは基板へ拡散し、厚膜内に異相が生じた。 電気特性は、異相の見られなかった4h以下で焼成した厚膜であってもtanδは約0.1と比較的高い値を示し、tanδの低減のための取り組みが必要であった。原料粉の秤量段階でアルカリ炭酸塩が潮解しがちであることや合成時にアルカリ成分の飛散、溶出が起こっている可能性があるため、合成のあとに、さらに炭酸カリウムを少量添加して再合成を行った。再合成粉から作製した厚膜では、電気特性の改善傾向が見られ、厚膜の比誘電率およびtanδはそれぞれ500、0.04程度となったが、バルクセラミックスの場合はそれぞれ1400、0.04であることから、焼結性の改善や配向性付与によるさらなる特性向上の取り組みが必要である。
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