研究課題/領域番号 |
17K06835
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2019-2020) 東京医科歯科大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
堤 祐介 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 主席研究員 (60447498)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生体材料 / 表面・界面特性 / ジルコニウム / 腐食 / 防食 / 耐食性 / 表面処理 / 表面・界面物性 |
研究成果の概要 |
Zrは優れた耐食性を示すが、生体内のように塩化物イオンが存在する環境では局部腐食の感受性を示すため、医療用への応用にはこの問題の解決が重要である。Zrの局部腐食発生についての知見はこれまでにほとんど得られていないことから、本課題では、Zrの塩化物イオンが存在する環境での腐食機構の解明、およびZrの耐食性向上のための表面処理技術の開発を目的とした研究を実施した。この結果、Zr中の不純物元素によって形成する介在物を起点として局部腐食が誘発されること、この致命的な介在物形成にはSn、Si、O、Cなどが複雑に関与することを解明した。さらに、この介在物を効率的に除去する電気化学的表面処理法に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療用金属材料としてのZrの適用にあたり最大の懸念事項であった耐食性の問題について、当初は知見不足の状況であったが、本課題の推進により、その機構解明に大きく近づいた。これは、Zrの合金成分やその熱履歴から耐食性の予測を可能とし、新規合金開発の加速につながる。さらに、本課題はZrの耐食性改善の効率的な表面処理法の開発に成功している。医療デバイスとして生体内で使用長期においても生体安全性が担保されることを意味する。Zrが塩化物イオンを含む厳しい環境化でも実用可能になることで、医療材料だけでなく、一般工業材料への用途拡大が期待される。
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