研究課題
基盤研究(C)
シリカガラスは,低熱膨張係数,化学的耐久性,機械的強度,真空紫外域から近赤外域にかけての高い光透過特性に優れている。本研究では出発原料として、シリカ粒子と高分子からなるメソポーラス体をガラス前駆体として用い、透明シリカガラスを作製することを目的とした。ガラス前駆体はシリカ粒子、アクリルモノマー、光重合開始剤を用いた液体を作製し、光重合反応を経由することで得られた。ガラス前駆体の成形性はシリカスラリーのpHと化学組成(シリカとモノマー重量比)に依存していることが明らかとなった。得られたガラス前駆体を大気中1250℃にて焼成することで、透明シリカガラスを作製することができた。
シリカガラスは光学的、機械的強度等の性質に優れているにも関わらず、特殊かつ大型な設備を用いて2000 ℃以上の高い温度で製造されることと、所望の形状に成形加工するには、酸水素ガスバーナー等2300℃と多量の熱エネルギーと複雑な加工技術が必要である事などの問題点を抱えている。本研究ではシリカガラスの製造プロセスの簡略化ならびに、より複雑な形状を容易に造形できる省エネルギー型透明シリカガラスの製造プロセスに寄与することができる。
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第86回レーザー加工学会講演論文集
巻: - ページ: 167-170