研究課題/領域番号 |
17K06889
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化工物性・移動操作・単位操作
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研究機関 | 名城大学 (2020) 名古屋大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
片桐 誠之 名城大学, 理工学部, 准教授 (00345919)
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研究分担者 |
入谷 英司 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60144119)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | メンブレンリアクター / 難分解性廃水 / 白色腐朽菌 / 酵素 / 食品廃棄物 / 生理活性物質 / 限外濾過膜 / 圧搾 / PPCPs / 固形燃料 / 沈降 / メラノイジン / 精密濾過 / 化学工学 / 反応・分離工学 / 環境技術 / 廃棄物処理 / バイオリアクター |
研究成果の概要 |
白色腐朽菌の培養液を用いる酵素リアクターを開発した。食品廃棄物の廃糖蜜を培地に用いると、難分解性環境汚染物の一つである染料の脱色活性を示す培養液が周期的に得られた。精製することなく、培養液をそのままメンブレンリアクターに投入し、膜の分離機能により酵素をリアクター内に動的に固定して、廃水の連続的な処理を可能とするシステムを構築した。着色廃水では、約80%の脱色率を維持できた。余剰菌体の圧搾で5 MPa以上の高圧を作用させると高度な脱水が可能となった。搾出液には、血圧降下作用や抗酸化作用を示す生理活性物質が含まれていた。脱水ケークは低含水率で自燃するため、固形燃料としての利用も考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境汚染物質を分解できる微生物は存在するが、廃水処理過程でその能力を発揮させることは難しい。本研究では、微生物そのものではなく、微生物が産生する酵素を用いるメンブレンリアクターを構築した。酵素産生の栄養源には、食品廃棄物を用いることができ、酵素精製を必要としない。膜の分離機能で酵素がリアクター内に留まるため、連続的な廃水処理を可能とした。研究成果は、従来技術では充分な処理ができない難分解性物質を含む廃水に適用でき、高品質な処理水が得られ、再生水としての利用の可能性も広がる。また、余剰菌から脱水過程で生理活性物質が回収でき、脱水残渣は固液燃料としての有効活用も期待できる。
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