研究課題/領域番号 |
17K06896
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化工物性・移動操作・単位操作
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 教授 (80235506)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ヒ素吸着 / 凍結ゲル / ナノ微粒子 / 酸化水酸化鉄 / 層状複水酸化物 / カラム吸着 / 吸着機構 / 吸着速度 / X線光電子分光分析 / 吸着化学種 / ESCA / 反応・分離工学 / 環境材料 / 化学工学 / 吸着 / モノリスフィルター |
研究成果の概要 |
粘度化合物の一つであるMgーAl系の層状複水酸化物(LDH)の微粒子をアクリルアミド水溶液に添加して、凍結状態で重合して凍結ゲルを調製した。凍結ゲルは、数10μmの大きな細孔を有し、壁内に数μmの球状微粒子が内包されていた。LDHを内包した凍結ゲルは、砒素とクロムを吸着したが、LDH粒子よりも吸着量は低下した。これは、アクリルアミドがLDHの細孔を閉塞させたか、LDHの結晶構造を壊したと考えられる。 酸化水酸化鉄ナノ粒子を内包した凍結ゲルのカラム吸着は、吸着量は約2倍と高くなった。また、酸化水酸化鉄はα-FeOOHであり、表面のXPSより、表面水酸基が砒素の吸着に関与している事が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノ粒子や層状複水酸化物を吸着材に離礁する場合は、何らかの成形加工が必要であるが、凍結ゲルは、内部に貫通した大きな細孔を有しており、優れた通水性を示す。凍結ゲルの壁内に、ナノ粒子やLDHを凍結ゲルの壁内に固定化することで、粒子の凝集を防止し、長期間安定に構造を維持できる。さらに、ゲル壁は薄いために物質移動が問題とならない。ナノ粒子を内包した凍結ゲルは分離フィルターとして優れた特性を有していると期待される。この様な凍結ゲル複合材料の調製指針を確立し、有害金属の高速分離プロセスを構築出来れば、その応用範囲は広く、小さく処理量の多い除去フィルターを提供出来ると期待され、その意義は大きい。
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