研究課題/領域番号 |
17K06932
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
東 雅之 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (20285282)
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研究分担者 |
尾島 由紘 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20546957)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | バイオ燃料電池 / 微生物燃料電池 / 微生物触媒 / 大腸菌 / 代謝 / MFC |
研究成果の概要 |
近年、バイオ燃料電池の性能向上に伴いその実用化に強い期待が寄せられている。本研究ではその鍵となる微生物触媒の開発に取り組んだ。具体的には、モデル生物である大腸菌を対象に染色体改変技術を用いて有用な機能を集約した。燃料に用いるグルコースの中央代謝経路に関わる遺伝子に着目し、出力向上につながる変異を見出し、それらを重ねて5重遺伝子欠損株(Δ5)を構築し、出力および燃費に相当するクーロン効率の改善に成功した。中央代謝とは別に、内膜や外膜の機能に関わる遺伝子についてもその欠損と出力の関係を評価し新たな候補遺伝子を見出した。今後Δ5の発電律速となる箇所の解明から出力改善が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物燃料電池(MFC)に関する研究は、廃水や廃棄物からの発電と廃棄物の減容や、木質系バイオマスを燃料にした地産地消の再生可能エネルギー開発などにも繋がり、社会的にも重要な課題でもある。また、MFCは有機物から細胞内の代謝を介して電子を取りだす装置であり、微生物触媒に関する研究は「細胞内での電子生成および電子伝達メカニズムの理解」「電子の生成や流れを人為的に制御する手法の確立」などに関わり、生命現象を電子の流れで理解し応用展開する新たな「電子生命工学分野」の発展にも貢献する。また、電子の供給から物質生産性を高める電気培養分野にも有益な情報を提供するなど、学術的にも意義深い研究である。
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