研究課題/領域番号 |
17K06948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
宇田 暢秀 九州大学, 工学研究院, 教授 (20160260)
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研究分担者 |
藤ヶ谷 剛彦 九州大学, 工学研究院, 教授 (30444863)
永井 弘人 九州大学, 工学研究院, 助教 (50510674)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 航空宇宙工学 / 航空機構造 / 複合材料 / 低コスト成形 / 熱可塑性樹脂 / CNT |
研究成果の概要 |
結晶性の熱可塑性樹脂であるPPSを母材とするCFRTPの成形時の冷却速度を1~300℃/minと変化させて成形し、母材樹脂の結晶化度を測定するとともに、冷却速度がモードIおよびモードII層間破壊じん性に与える影響を評価した。成形冷却速度が増加するとモードIおよびモードII破壊じん性値はそれぞれ3.4倍、2.1倍に上昇することを明らかにした。粘性が高い樹脂を用いてCFRP積層板のVaRTM成形を行い、航空機用の複合材料構造で問題となるCAI特性を評価した。PBI被覆単層CNTを用いることによりVaRTM成形CFRP積層板のモードII破壊じん性値が2.5~3倍に向上した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶性熱可塑樹脂CFRPの成形時の冷却速度が増加すると、CFRP積層板の層間破壊じん性値が上昇することを明らかにした。また、低コスト成形法として注目されているVaRTM法は粘性が高い樹脂でも適用できることを示し、VaRTM積層板の層間高じん化が単層CNTによって可能であることも示した。これらの研究成果は、製造・成形コストやリサイクル等の活用コストの大幅な削減が期待できる結晶性熱可塑樹脂CFRPを、航空機構造に適用することの可能性を示すものであり、この研究で得られたCNTによる層間高じん化の結果を考えると、低コスト成形結晶性熱可塑樹脂CFRPの航空機一次構造への適用も現実的なものになると考える。
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