研究課題/領域番号 |
17K06953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
熊澤 寿 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 主任研究開発員 (20344252)
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研究分担者 |
横関 智弘 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50399549)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 構造・材料 / 複合材料 / 極低温推進剤タンク / マトリックスクラック / 推進剤漏えい |
研究成果の概要 |
本研究では、極低温推進剤複合材製タンクの漏洩対策のため、樹脂割れに強い複合材薄層を活用したリークバリア層の有効性を解析的および実験的に評価した。材料の弾性率と熱膨張率の温度依存性も考慮した有限要素法を用いて、リークバリア層がある場合とない場合の積層板において樹脂割れがすべての層で発生する条件を計算し、リークバリア層が加わることにより積層板の耐漏洩性が高くなることが分かった。常温や極低温において積層板試験片に複数回二軸負荷を加えた後にガス漏洩特性を測定し、常温だけでなく極低温においてもリークバリア層があることにより、複合材料の耐漏洩性が向上することが実験的に実証できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薄層を用いたリークバリア層については、複合材製タンクの漏洩を抑えるものと考えられ、一部の複合材製タンクに適用されたが、耐漏洩特性について定量的な評価が行われていなかった。本研究において、薄層を用いたリークバリア層の漏洩特性が解析的及び実験的に定量的に評価できたことは学術的にも意義がある。また、これらのリークバリア層の有効性が確認され、再使用ロケットの極低温複合材タンクだけでなく、液体水素を燃料とする極超音速機の燃料タンクや人工衛星等のタンクにも軽量な複合材製タンク適用の可能性が広がったことは、将来の社会に対して意義のある結果である。
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