研究課題/領域番号 |
17K06955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
松本 康司 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究領域主幹 (10470072)
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研究分担者 |
高田 仁志 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究領域主幹 (30358569)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 機構潤滑 / 耐摩耗性 / トライボロジー / 宇宙環境 / ダイヤモンド被膜 / CVD / 中間層 / 熱膨張率 / 航空宇宙工学 / 構造・機能材料 |
研究成果の概要 |
月面など真空粉塵環境で駆動する機器の摺動面には,耐摩耗性の優れた被膜が必要となる.CVD法によるダイヤモンド被膜は優れた耐摩耗性を示すが,熱膨張率の違いなどから金属材料表面への成膜ができず実用化に至っていない. 熱膨張率等を最適化した被膜を中間層として成膜することにより,チタン合金などの金属基板上にダイヤモンド被膜を成膜することに成功した.また,温度が250℃低い条件でも通常温度の被膜と同等の特性を得ることができ,基板材料や中間層の選択の幅を広げられた.トライボロジー特性評価や表面分析の結果から,中間層上のダイヤモンドの成長過程や被膜はく離のメカニズム解明に繋がる多くの重要な知見も得られている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中間層を設けることにより,金属基板上に硬質被膜であるダイヤモンド被膜を成膜することに成功した.また,その成膜温度が通常温度よりも250℃低くても同様の性能を有した被膜が生成可能であることを見出した.その結果,実際に月面で使用する機器へダイヤモンド被膜を適用できる可能性が得られたほか,宇宙機器を始めとする様々な機器の耐摩耗性を必要とする摺動面の潤滑設計の選択範囲が大きく広がった.また,様々な中間層上のダイヤモンドの成長過程やダイヤモンド被膜のはく離のメカニズムに関する試験・分析データおよびそこから得られた多くの知見は学術的にも大きな意義を持つ.
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