研究課題/領域番号 |
17K07041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
古久保 克男 (徳永克男) 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00272154)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 統合失調症 / DISC1 / シナプス / NRX1 / FMR1 / 自閉症 / 遺伝学 / 精神疾患 / リスク遺伝子 / 脳 |
研究成果の概要 |
統合失調症は、生涯罹患率が1%に及ぶ高い発症頻度を示す重篤な疾患であり、その発症機構の理解は現在の神経科学の重要な課題である。本研究では、ショウジョウバエ神経筋結合部をモデルに、精神疾患の重要な遺伝子であるDISC1と他のリスク遺伝子との遺伝的相互作用を解析した。これにより、DISC1遺伝子がシナプス形成過程において、自閉症及び精神遅滞の重要なリスク遺伝子であるNeurexinと相互作用することを明らかにした。さらに、神経筋結合部を用いた同様の解析により、様々なシナプス遺伝子の発現に重要な機能を有することが知れているFMR1遺伝子とも相互作用することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症患者の大規模伝子関連解析により、多数のリスク遺伝子が同定され、発症機構の遺伝的要因の解明に重要な手がかりが得られつつある。しかしながら、個々の遺伝子の疾患リスクに対する効果は限定的であり、複数の遺伝子に対する多重変異体を用いた神経遺伝学的メカニズムの解明が必須の課題である。本研究では、DISC1遺伝子と自閉症関連遺伝子Neurexin1及びFMR1がシナプス形成過程において相互作用することを明らかにした。これらの結果は、統合失調症発症機構におけるシナプス仮説を支持すると共に、臨床的に異なる二つの精神疾患に共通の分子メカニズムが存在することを示唆している。
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