研究課題/領域番号 |
17K07059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
村上 安則 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (50342861)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脳 / 進化 / 遺伝子 / 脊椎動物 / 発生 / 発生・分化 / 終脳 |
研究成果の概要 |
本研究は脊椎動物における最高次の脳中枢である終脳の進化的変遷を探るべく、脊椎動物の全系統を網羅し脳の形態と回路形成に関わる発生機構の解析を進めた。その結果、終脳のパターニングに関わる分子機構の多くが円口類ヤツメウナギや軟骨魚類のサメで見られた一方で、条鰭魚類のナマズでは一部の遺伝子発現様式が変化していることが明らかになった。さらに脳の多様化の鍵を握る遺伝子について、新規な脳領域であるナマズの顔面葉の発生には、FGFやWNTなどの分子シグナルが関わることが判明した。したがって、脊椎動物の脳は最初期の段階で基本発生機構が確立され、一部の系統で発生機構の改変によって多様化してきたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の意識の源であり、自分自身そのものともいえる脳がどのようにして進化してきたのかは、一般の人々にとってもたいへん興味深いテーマである。本研究では脳の起源と多様化の仕組みを明らかにすることで、一般の人々の興味にも応えられる研究成果を得た。この結果について、その他の動物の脳の知見もまとめつつ、高校生以上を対象にした書籍「遺伝子から解き明かす脳の不思議な世界(一色出版)」として出版することで、国民に脳の進化過程についてわかりやすく紹介することができた。
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