研究課題/領域番号 |
17K07060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
松坂 義哉 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (30312557)
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研究分担者 |
坂本 一寛 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (80261569)
虫明 元 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80219849)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 前頭前野 / ニューロン / 意思決定則 / 認知的柔軟性 / AI / 高次運動野 / 行動戦術 / マルチタスキング / 前補足運動野 / サル / 行動決定則 / 頭頂連合野 / 機械学習 / 自己組織化マップ |
研究成果の概要 |
ニホンザルの脳の複数領域からマルチタスク課題遂行に関連した神経活動を記録し、領域間の特性を比較した。その結果、前頭連合野(後内側前頭前野)のニューロンは二つの課題が共通する要素(行動決定則、アクション)を含んでいても、課題によって動的に機能を切り替える事を支持する証拠が得られた。さらに後内側前頭前野からは、「いまどの課題を実行しているか」をコードするニューロン集団が見つかり、こうした集団は他の皮質領域からは見つからなかった。こうした所見からは後内側前頭前野は多様な意思決定則に基づく行動の制御に核心的な役割を果たしている事が推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個体がその生涯に直面する知的課題はほぼ無限に可能性があるが、一方で神経回路網を構成する神経細胞の数は有限である。限られた数の神経細胞が多様な意思決定則に基づく知的行動を発現する仕組は行動神経科学の大きなテーマであるが、この課題に取り組むには本研究のように個々の神経細胞レベルでの観察が不可欠である。更に我々は機械学習によって、本実験で得られたデータから機能的に関連するニューロン集団を見つけ出す試みを行っており、従来の単純な機能局在論を見直すような結果も得ている。複雑な行動には多数の因子が関与するため、機械学習によるクラス分けは将来の行動神経科学研究の有用な手段になることが予想される。
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