研究課題/領域番号 |
17K07068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀光 群馬大学, 生体調節研究所, 特任講師 (10322207)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スパイン / 統合失調症 / 電気生理 / 2光子顕微鏡 / シミュレーション |
研究成果の概要 |
統合失調症脆弱性因子を操作した統合失調症モデルマウスを作製したところ、前頭前野の樹状突起スパインの形態異常を確認した。急性脳スライス標本を作製し、錐体細胞から興奮性シナプス電流を観察、さらに2光子顕微鏡、ケイジド試薬を利用して単一スパイン上のグルタミン酸受容体の動態、または樹状突起上の複数スパインによるシナプス入力演算を観察したところ、形態異常スパインがシナプス入力の亢進、さらには超加算的シナプス入力演算の亢進を引き起こすことを確認した。またモデルマウスの行動解析によりこれらのスパイン形態異常と作業記憶の低下との関連が確認された。スパイン形態変異が統合失調症の病態生理に寄与することを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症モデルで見られる樹状突起スパインの形態変異(巨大スパイン)の機能解析によって、スパインサイズと統合失調症の病態生理との関連を示した報告はこれまでにない。シナプスには統合失調症関連因子が集積することが知られており、潜在的な創薬標的因子が多く存在するとされる。本研究により得られたスパインサイズと神経興奮性との関連性についての知見は、認知機能障害の理解と治療に貢献できると考えられる。
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