研究課題/領域番号 |
17K07078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
高山 千利 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60197217)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性疼痛 / GABA伝達機構 / K, Cl共輸送体(KCC2) / ミクログリア / モデルマウス / 遺伝子改変マウス / 神経障害性疼痛 / 疼痛行動評価 / K+, Cl- 共輸送体(KCC2) / 小胞型GABA輸送体(VGAT) / ノックアウトマウスヘテロ接合体 / 疼痛行動検査 / K+,C1-共輸送体(KCC2) / 小胞型GABA輸送体 / ノックアウトマウス / 脛骨神経 / 腓腹神経 / 電子顕微鏡解析 / γ-アミノ酪酸(GABA) / グリシン / ワーラー変性 / K+,C1-共輸送体(KCC2) / 疼痛行動解析 / 腓骨神経 / GABAergic signaling / neuropathic pain / knockout mice / K+-Cl- co-transporter 2 / VGAT/VIAAT |
研究成果の概要 |
坐骨神経痛などの神経障害性疼痛は、罹患率が高く難治性であることから、世界的健康問題であり、有効な治療法の開発が待たれている。治療法開発の突破口の1つとして、γアミノ酪酸(GABA)の機能異常を介する痛みの発生機序を明らかにし、その治療法に迫ることを目的として研究を行った。その結果、疼痛モデルマウス、遺伝子改変マウスにおいて、ミクログリアの活性化が持続し、K, Cl共輸送体(KCC2)の発現量が減少したままの状態が続くため、GABAによる抑制力が低下しており、この抑制力の低下が痛みの持続を生み出していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛は、神経の損傷が修復後も長く続き、難治性である。本研究では、GABAの抑制性の低下が、疼痛を起こすこと、その上流にはKCC2の発現低下、さらに、ミクログリアの活性化があることを突き止めた。これにより、いくつかの治療法の糸口が見えた。1つ目は、脊髄後角においてKCC2の機能を上げ、GABAの抑制性を強めることである。KCC2には複数の作用薬が知られており、その上流のミクログリアの働きを弱める方法も知られている。2つ目は、GABA作用薬を強くすることで、痛みを軽減させることである。実際にこれらの治療法が有効かを解析し、慢性疼痛に苦しむ患者への福音としたい。
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