研究課題/領域番号 |
17K07080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
堀井 謹子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80433332)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | hypothalamus / enkephalin / urocortin 3 / burying / DREADD / BTBR / autism / 自閉症 / 外側中隔 / 常同行動 / urocortin-3 / リスクアセスメント / 不安 / 警戒 / 視床下部 / ウロコルチン3 / エンケファリン / 新奇物体 / 神経ペプチド / 神経科学 / 行動 |
研究成果の概要 |
動物は、新奇物体に遭遇した際、その危険性や情報を、リスクアセスメントと呼ばれる行動を介して得ようとする。今回、マウスを用いた実験により、視床下部のPeFAと呼ばれる領域の神経細胞が、新奇物体に対するリスクアセスメントや、新奇物体に対する積極的防御行動とされる埋める行動(burying)の制御に関与することが明らかになった。burying行動の亢進が認められる自閉症モデルマウスBTBRを用いて、新奇物体試験を行った結果、物体近傍の滞在時間におけるリスクアセスメント行動の割合が低下していることが明らかになった。また、PeFA神経細胞の投射先である中隔の構造もコントロールマウスと異なっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、これまで機能が不明であった視床下部の領域PeFAの働きが明らかになった。また、本研究は、新奇物体に対する防御行動の一種であるリスクアセスメントや、積極的な対処行動であるburyingが、視床下部ニューロンの調節を受けているということを明らかにした最初の発見であることも学術的意義がある。また、自閉症様モデルマウスにおいても、新奇物体に対するリスクアセスメント行動や、PeFA神経細胞の投射先の脳構造に異常が認められることも明らかになり、今後更なる検証が必要であるが、自閉症にみられるモノへの拘りや執着等にも、PeFA-中隔神経回路が関係する可能性がある。
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