研究課題/領域番号 |
17K07081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
木村 晃久 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (20225022)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 視床網様核 / 聴覚 / 視覚 / 体性感覚 / 感覚統合 / 視床核 / 大脳皮質前頭前野 / 注意 / 高次脳機能 / 注意制御機構 / 外側膝状核 / 側坐核 / 大脳皮質 / 神経科学 / 感覚情報処理 / 視床 |
研究成果の概要 |
視床網様核は、視床核に抑制投射し視床の感覚情報処理を修飾、注意や知覚を制御すると考えられる。当該研究では、単一細胞の活動を調べ、これまで特定種の感覚情報処理にその機能が特化すると考えらていた1次感覚視床核で、異種感覚が干渉することを示した。これに関連して、視床網様核での聴覚情報処理の空間、時間構造を調べ、感覚入力がどのように視床網様核で干渉するか明らかにし、異種感覚入力が視床網様核を介して1次感覚視床核で干渉する神経機構の存在を示唆した。更に、大脳皮質前頭前野の活性化が視床網様核細胞の感覚反応に影響することを示し、高次脳機能が視床網様核を介して視床の感覚情報処理を制御する可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究結果は、1)視床核と大脳皮質領域から興奮性入力を受け、視床の感覚情報処理を抑制制御する視床網様核が、視床における異種感覚の情報統合に深く関与すること、2)高次脳機能(大脳皮質前頭前野)が視床網様核を介して視床の感覚情報処理を制御し得ることを示す。これらは、外部(環境)からの様々な感覚情報と脳内の高次脳機能出力(意図など)が視床網様核で接合し、視床、及び、視床と大脳皮質が構成するループ回路における感覚情報処理に作用、注意や知覚を制御する神経機構が存在することを示唆する。この制御機構は、意識の神経基盤を構成し、その機能不全が、精神神経疾患において認める注意や知覚の障害に深く関与すると考える。
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