研究課題/領域番号 |
17K07110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森田 光洋 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (50297602)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アデノシン / ドーパミン / 双極性障害 / 水チャネル / アストロサイト / 脳傷害 / 精神疾患 / AQP4 / うつ / ストレス障害 / バイオセンサー / イメージング / 神経科学 / 生理学 / 脳・神経 / 脳神経疾患 / 薬理学 |
研究成果の概要 |
先行研究において見出された水チャネルAQP4に依存したアストロサイトのアデノシン放出とコカイン投与に伴うドーパミン神経伝達の変調の関係を検討した。その結果、コカインの急性期における覚醒作用と禁断症状として発現するうつ様行動がAQP4欠損マウスにおいて消失することが見出された。また、線条体スライスにおけるアデノシンまたはドーパミン 放出を測定したところ、コカインの禁断症状はAQP4依存的なアデノシン放出の増加と、これに伴う ドーミン 放出の減少を引き起こすことが明らかとなった。これらの結果はAQP4依存的アデノシン放出の変調が精神疾患の背景にあることを初めて示したものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アストロサイトが水 チャンネルAQP4を発現することは広く知られているが、その役割については不明な点が多く残されていた。 本研究によりAQP4が神経修飾因子アデノシンを放出する機序の一部であり、これが変化することにより、ドーパミン神経伝達の変調と精神疾患が引き起こされることが初めて明らかとなった。これは脳における水の循環と神経細胞による情報処理という、一見無関係に見える現象が相互作用することを示しており、脳における機能調節と病態について全く新しい視点をもたらしたと言える。
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