研究課題/領域番号 |
17K07111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 福岡国際医療福祉大学 (2019-2022) 長崎大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
森 望 福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 教授 (00130394)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | シグナルアダプター / カルシウム輸送 / チロシンリン酸化 / 神経細胞 / 神経可塑性 / 老化制御 / 老化脳 / 可塑性 / シグナル伝達 / アダプター / カルシウムイオン / ShcB / SERCA / カルシウムストア / 小脳 / 老化 / プルキンエ細胞 / Shc / SH2 / PTB / 解剖学 / 神経科学 / 脳神経疾患 |
研究成果の概要 |
寿命遺伝子が脳の老化制御に関わるかについては知見が乏し い。私共は寿命遺伝子の一種である Shc 系分子の脳内での機能性につ いて研究を進めた。ShcB 欠損マウスでは小脳依存性の運動学習が低下し、プルキンエ細胞での長期抑圧(LTD)が消失し、プルキンエ細胞の小胞体 Caイオンのストアが枯渇していることを見出した。ShcBは小胞体へのカルシウムイオンの取込みと濃縮に必要なSERCA2ポンプの機能に必須であることを示した。脳内発現の高い神経特異的ホスホチロシンシグナルアダプターであるShcBとShcCが共に神経可塑性に関与することを解明した。老化脳関連の英文書籍および日本語書籍をとりまとめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ShcBの機能性を初めて明らかにしたこと、しかもそれが小脳の機能性にからみ、具体的にカルシウムイオンの貯蔵システムに必須であることを示したことの学術的意義は大きい。ShcB分子がプルキンエ細胞の小胞体膜上のSERCA2ポンプに直接結合するか否か、今後ShcB-SERCA2の結合性を解明することが重要になる。定年後の異動にともない研究室の閉鎖を余儀なくされ、またコロナ禍で実施できずに終わった研究もあったが、広い観点から寿命遺伝子や老化研究について学術書籍と一般向けの書籍を複数取りまとめた。老化脳や老化研究を一般の人向けにもわかりやすく解説したことの社会的意義も大きい。
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