研究課題/領域番号 |
17K07117
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
佐竹 伸一郎 生理学研究所, 助教 (30360340)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 小脳 / グルタミン酸輸送体 / プルキンエ細胞 / バーグマングリア / シグナル伝達 / 神経科学 / 脳神経疾患 / 薬理学 |
研究成果の概要 |
グルタミン酸輸送体(興奮性アミノ酸輸送体 excitatory amino acid transporter, EAAT)は、シナプス間隙に放出された興奮性神経伝達物質グルタミン酸(glutamate, Glu)を細胞に回収することにより、神経伝達を速やかに終了させるとともに、過剰Gluによる神経毒性からニューロン(神経細胞)を保護する役割を持つ。ニューロンとグリア細胞に発現する異なるEAATサブタイプが協調して担う、細胞外Gluの恒常性維持機構の存在を明らかにし、その分子的基盤と生理的役割を追究した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急速発症性ジストニアパーキンソニズム(RDP)/小児交互性片麻痺(AHC)/CAPOS症候群の病態モデル動物(Na,K-ATPase α3サブユニット遺伝子ヘテロ欠損マウス)の小脳において、ニューロン(プルキンエ細胞)のEAAT電流(Glu回収能)が著しく減少していることを発見した。一方、グリア細胞(バーグマングリア)のEAAT電流は有意に増大していた。脳・中枢神経系のGlu回収システム(細胞外Glu制御機構)にニューロン‐グリア補完作用が存在することを示唆している。こうした変異は、これら神経疾患の分子細胞基盤の一つと考えられ、病態の解明や新たな治療法の開発に繋がることが期待される。
|