研究課題/領域番号 |
17K07121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
安田 新 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 研究員 (20392368)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 結節性硬化症 / 自閉スペクトラム症 / 低分子量Gタンパク質 / Arc / mGluアゴニスト / 神経活動 / Tsc2+/-マウス / 文脈的恐怖弁別学習 / 樹状突起スパイン / Rheb阻害薬 / 神経科学 / 精神神経疾患 / 自閉症スペクトラム / 低分子量G蛋白質 |
研究成果の概要 |
結節性硬化症(tuberous sclerosis complex:TSC)は、原因遺伝子TSC1、TSC2の産生タンパクであるHamaltin、Tuberinの複合体の機能不全により、てんかんや精神発達遅滞、自閉症などの行動異常を生じる遺伝性疾患である。研究代表者はTsc2ヘテロマウスに観察される海馬ニューロンの樹状突起スパイン形態異常および恐怖記憶障害がTsc2の標的分子として知られている低分子量Gタンパク質Rhebの機能を抑制することにより正常化することを見出した。結節性硬化症患者にみられる知的及び社会行動異常に対して、低分子量G蛋白質が新しい治療標的となり得ると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結節性硬化症はmTORを介してスパイン形成不全が生じると考えられてきたが、ラパマイシンはそれを改善しない。一方、低分子量G蛋白質Rhebを不活性化させるとスパイン形成不全が顕著に改善することから、結節性硬化症にみられるスパイン形成不全にはRheb活性上昇が関与している。Tsc1/2-Rhebシグナルの異常は脆弱X症候群に併発する自閉スペクトラム症の発症とも関係すると報告されている。すなわちTsc1/2-Rhebシグナルの異常は自閉スペクトラム症において共通に存在する可能性がある。以上より、低分子量G蛋白質Rhebの活性を制御する新たな自閉スペクトラム症の治療法の解明につながると考えている。
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