研究課題/領域番号 |
17K07150
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍生物学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
芳賀 永 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (00292045)
|
研究分担者 |
小林 純子 (仁尾純子) 北海道大学, 医学研究院, 講師 (70447043)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 細胞・組織 / がん細胞 / 集団運動 / 接触追従 / 電子顕微鏡 / 集団浸潤 |
研究成果の概要 |
多数の細胞が集団で同じ方向に移動するためには,細胞-細胞間の接着を維持しながら隣接する細胞の動きに合わせて個々の細胞が同じ方向に運動する必要がある.このことを接触追従とよぶ.本研究では,がん細胞の集団浸潤における分子機構とその普遍性について解析を行った.その結果,集団浸潤するがん細胞株であるヒト扁平上皮がん細胞(A431細胞)においては,インテグリンβ1,ラミニン332,17型コラーゲンが細胞-細胞間に充填されており,ラミニン332が17型コラーゲンと結合することで安定化し,さらにそのラミニン332がインテグリンβ1の活性化を促すことでがん細胞の集団浸潤が誘引されることが明らかとなった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん細胞の浸潤に関する研究は,これまで主に単一の細胞を対象に行われてきた.一方,実際の生体内では,がん細胞は組織内を集団で浸潤することが知られている.このことを集団浸潤とよぶ.本研究は,がん細胞の接触追従という性質に着目し,集団浸潤の機序を解明することを目的に,接着タンパク質インテグリンβ1に着目して,接触追従を担う分子およびシグナル経路の同定を目指した.その結果,本研究によって接触追従の機序の一端が明らかとなった.今後は,接触追従に関与するタンパク質を薬剤投与などで失活させるなどがん細胞の浸潤を抑えるための新たな創薬ターゲット,および治療法の開発につながることが期待される.
|