研究課題
基盤研究(C)
二型糖尿病NASHモデルTSODマウスでは多数の肝変異性細胞巣(AF)および腫瘍が発生した。メタボローム分析により、グルコース代謝物やL-Arg上昇が見られ、それはArg1の減少とmTORの活性化に関連していることが明らかとなった。一型糖尿病NASHモデルSTAMマウスでは、肝臓のAFや腫瘍ではCACHD1の有意な過剰発現が観察され、CACHD1陽性AFやHCCではオートファジーマーカーおよびp62が減少した。ヒトNASH HCCにおけるArg1陰性及びCACHD1陽性患者の生存率が有意に減少した。本研究の結果ではARG1とCACHD1がNASH関連肝発癌マーカーであることが示唆された。
肥満、糖尿病、脂質異常症などを伴ったいわゆるメタボリックシンドロームでみられるインスリン抵抗性が病因の一つとされている非アルコール性脂肪肝炎は、ウイルス性の慢性肝炎同様、肝細胞癌を発生することが明らかとなり、肝癌発症の背景疾患として注目が高まっている。本研究で発見した新規NASH関連肝発がんマーカーCACHD1およびARG1がメタボリックシンドロームおよびNASHに由来肝細胞癌の早期発見、癌の予後、治療のために新規マーカーとして使用される可能性が示され、発がんメカニズムは明らかにするためにも重要である。
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