研究課題/領域番号 |
17K07181
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 金沢大学 (2018-2019) 金沢医科大学 (2017) |
研究代表者 |
平田 英周 金沢大学, がん進展制御研究所, 准教授 (40761937)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳転移 / 薬剤耐性 / 腫瘍微小環境 / 脳微小環境 / アストロサイト / ミクログリア / エピジェネティクス / 分子標的治療 / 肺がん / 微小残存病変 / EGFR |
研究成果の概要 |
肺がん脳転移マウスモデルの病理組織学的解析により、EGFR阻害剤に対して初期耐性を示すがん細胞は脳内微小環境によって一時的に守られていることが明らかとなった。この初期耐性に関わるシグナル伝達経路の同定を目的として1細胞遺伝子発現解析を行い、ある特定のサイトカインシグナルが初期薬剤耐性に関与していることを突き止めた。またEGFR阻害剤に対する初期薬剤耐性微小環境の分子基盤解明を目的として、がん細胞と初代培養グリア細胞の新規in vitro共培養系を確立した。この共培養系を用いた薬剤スクリーニングにより、脳微小環境のがん促進性・抑制性を規定するシグナル伝達経路の同定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺がん脳転移は極めて予後不良であり、その克服はがん研究が取り組むべき喫緊の課題である。EGFR変異を有する肺がんに対してはEGFR阻害剤が一定の成果を挙げるに至っているが、現代のがん医療が直面している最大の課題の一つとして、これに対する初期薬剤耐性が挙げられる。本研究は脳転移肺がん細胞の初期薬剤耐性機構を脳微小環境との相互作用の観点から明らかにしたものである。将来的には治療抵抗性微小環境を標的とすることでがん脳転移を根治する革新的な治療戦略の開発につながる可能性を秘めており、学術的・社会的意義の極めて高い研究であると言える。
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