研究課題
基盤研究(C)
PD-L1強発現あるいは異常発現を示すがん腫に、PD-L1遺伝子構造異常が高頻度に認められた。また、PD-L1強発現あるいは異常発現を示すリンパ腫17検体、大腸癌1検体、婦人科癌1検体に、PD-L1遺伝子の3´非翻訳領域の変異を同定した。PD-L2高発現はリンパ腫13検体に認められ、それらすべてに異常シグナルが観察された。現在、発現解析によるPD-L1遺伝子 3´非翻訳領域変異の検出法を検討中である。
PD-L1遺伝子の増幅や構造異常に伴う3´非翻訳領域の変異がPD-L1過剰発現をきたすメカニズムとして知られており、免疫チェックポイント分子自体の遺伝子異常が免疫チェックポイント阻害薬の治療効果を予測するバイオマーカーになりうると考えられている。腫瘍細胞の本質的な免疫チェックポイント分子の過剰発現をきたす遺伝子構造異常を念頭に置き、PD-L1の発現強度や発現パターンを加味し評価することでPD-L1発現をきたす遺伝子構造異常陽性例の同定が可能であり、治療効果の高い症例の検出へとつながりうる結果であった。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
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Leukemia
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