研究課題/領域番号 |
17K07217
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
原田 守 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (50260716)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 免疫療法 / 加齢 / 化学療法 / 集学的がん治療 / 抗がん剤 / 癌 / 免疫学 / 老化 |
研究成果の概要 |
CT26大腸がん細胞を皮下接種した場合、若年マウスと比べて加齢マウスで促進されていた。また、加齢マウスでは血中IL-6が増加し、がんワクチンによる抗がん効果の誘導も不十分であった。一方、マウス由来のRENCA腎がん細胞に非自己抗原としてヒトCA9由来遺伝子を発現させた RENCA/hCA9細胞を用いた研究も実施した。その結果、RENCA/hCA9を拒絶する若年マウスでは、ヒトCA9を認識するCD8陽性T細胞とともにCD4陽性T細胞も誘導されていた。一方、RENCA/hCA9を皮下接種した加齢マウスにおいては、抗がん剤と免疫チェックポイント阻害抗体の併用でがんの退縮を誘導できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、加齢担がん生体での有効な複合免疫療法の確立を目指した。加齢に伴い炎症性サイトカインが上昇し、担がん状態の場合さらに炎症状態が悪化する。また、加齢担がん生体では強力な化学療法を受けた後では骨髄抑制が生じ、抗がんT細胞を再賦活させる免疫チェックポイント抗体療法も効果を示さないかもしれない。研究の成果は、実臨床において、がん患者の大部分を占める中高年のがん患者に対して複合免疫療法を実施する場合の貴重な基盤的情報になり、高齢化が進む本邦における複合抗がん免疫療法の適応拡大に大いに貢献できると予想される。
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