研究課題/領域番号 |
17K07219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
狩野 有宏 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (30403950)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | がん / IFN-γ / 免疫抑制 / M-CSF / G-CSF / マクロファージ / がん細胞 / 脾細胞 / TAM / 脾臓 / 腫瘍 / サイトカイン |
研究成果の概要 |
多くのがん細胞に炎症性サイトカインであるIFN-γの産生を抑制する活性があることを見出した。そこでこの抑制活性を指標に、がん細胞培養上清からの抑制因子の同定に取り組んだ。その結果、複数のタンパク質を抑制活性の候補として見いだした。また、すでに抑制因子として同定しているM-CSFと、悪性化の原因として報告のある、G-CSFの欠損細胞の作製を行った。作製に成功した各欠損細胞を比較した結果、G-CSF欠損細胞は増殖速度が遅いことを観察した。また、移植モデルでは著明に脾臓肥大が抑制されることを観察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫ががんを監視し、その出現と増大を防ぐ一方、がんはその監視システムから様々な方法で逃れていると考えられている。本研究に先立ち、免疫によるがん排除の最前線を担うT細胞を活性化するIFN-γの産生抑制に関わるタンパク質を、がん細胞が分泌することを見いだした。そこで、がん細胞の培養上清からこの抑制因子の分離同定を行い、複数の候補タンパク質を見いだした。また、既に同定したM-CSF、および既報のG-CSFをゲノム編集技術によってがん細胞から欠損させ、がんの悪性化に及ぼす影響について検証した。本研究の成果は、がんが免疫監視を回避し、悪性化するメカニズムの一端を提案するものである。
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