研究課題/領域番号 |
17K07239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ゲノム生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
布施 直之 東北大学, 薬学研究科, 助教 (80321983)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 自然免疫 / 記憶 / ショウジョウバエ / ゲノム / トランスクリプトーム / ゲノム科学 / 免疫記憶 / 免疫学 / 昆虫 / 細菌 |
研究成果の概要 |
近年、自然免疫にも適応免疫のような感染菌を記憶する機構が存在することが認知されてきたが、そのメカニズムは未だ不明な点が多い。私達は、ショウジョウバエに低病原性菌を感染させ訓練すると、その後の高病原性菌の感染において生存率が上昇することを検出した。この実験系を用いて、RNA-Seqによる免疫記憶のトランスクリプトーム解析を行い、訓練によって本感染時の発現が増強する398遺伝子を同定した。これらの遺伝子の多くはヒストン修飾によって発現が制御される免疫関連の遺伝子であった。これらの結果から、ショウジョウバエの免疫記憶において、ヒストン修飾などのエピゲノム制御が重要な役割を果たす可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「自然免疫の記憶」は臨床的にも注目されている。例えば、BCGワクチンは、結核菌に対するワクチンとして広く利用されているが、他の様々な感染症に対しても抵抗性を示すことが知られていた。近年、この現象が「自然免疫の記憶」に因ることが明らかになり、将来起こるかもしれない新型の感染症にも応用できる可能性が示された。本研究は、「自然免疫の記憶」の基本的なメカニズム解明することを目指しており、その成果は、「自然免疫の記憶」を応用した、幅広い病原体に応答できるワクチンの開発に繋がる可能性がある。
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