研究課題/領域番号 |
17K07255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ゲノム医科学
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研究機関 | 関西医科大学 (2018-2019) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
日笠 幸一郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (10419583)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ヒトゲノム構造多様性 |
研究成果の概要 |
現行のヒト参照ゲノムは、直線的なハプロイドDNA配列である。ヒトゲノムには参照ゲノムと比較して何百万もの変異が存在するため、この参照構造は、ヒト集団における遺伝的多様性の解析に実用的な限界をもたらしている。本課題では、日本人3,135人の全ゲノム配列データから抽出した複雑な遺伝的構成要素を、グラフ構造として現行のヒト参照配列に統合し、多様な変異をより正確に同定可能な汎用型ヒトゲノム参照配列を構築に成功した。蓄積される遺伝的変異をヒトゲノム参照配列に統合することは、精密医療に向けた病原性変異の解釈に適した最先端の参照構造を開発するための有望な戦略である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、精密医療を目指し世界中で進められている大規模ゲノム解析は、欧米人を対象とした情報の収集に偏っている。本課題では、日本人の遺伝的多様性を網羅する3,135人を対象に全ゲノム配列解析を行い、44,757,785箇所の変異を検出した。そのうちアレル頻度1%未満の98.9%の変異が今まで報告のない変異であることが判明した。またこれらの情報を活用することにより、正確な遺伝子型の推定や変異の同定が可能であることが分かった。本知見は、民族的に多様な集団からの遺伝的変異を既存のゲノム情報に統合することが、あらゆる人種を対象とした精密医療を実現するために不可欠であることを示唆するものである。
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