研究課題
基盤研究(C)
ヒトの遺伝情報を読み取る酵素RNAポリメラーゼIIに結合することが知られていた機能未知のタンパクPCIF1が、遺伝子から読み取られたRNAの5’末端に存在する核酸塩基アデニンをメチル化する(m6Am修飾)新規の酵素であることを東京大学および理研 の研究グループとの共同研究によって明らかにした。さらにPCIF1とヒト細胞内で相互作用する新たなタンパクを、免疫共沈降解析と質量分析によって同定した。
脊椎動物RNAの5’末端に存在するm6Am修飾を触媒する新規酵素を明らかにした本研究は、mRNA化学修飾を介する遺伝子発現制御機構の解明に繋がる。さらにこの化学修飾が、ウイルスや細菌由来のRNAと自己のRNAを識別するためのマークとして機能し、生体防御に重要な役割を果たす可能性が考えられる。従って本研究の成果は、自然免疫応答の新たな機構解明や抗ウイルス薬などの創薬への応用波及効果が期待される。
すべて 2020 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (39件) (うち国際学会 1件)
Science
巻: 363 号: 363 ページ: 1-7
10.1126/science.aav0080
GENES TO CELLS
巻: 22 号: 3 ページ: 265-276
10.1111/gtc.12475