研究課題/領域番号 |
17K07284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古谷 寛治 京都大学, 生命科学研究科, 講師 (90455204)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | オートファジー / PLK1 / 細胞増殖 / DNA複製 / DNA損傷 / チェックポイント / がん / 細胞周期 / リン酸化 / データベース / 放射線 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
がん細胞では、ゲノムDNA 損傷ストレスに曝され、DNA損傷が未修復にも関わらず、細胞増殖をし続けることで、がん細胞は変異を蓄積しながら、様々な環境に適応し、増殖する。本研究課題では、この仕組みとしてポロ様キナーゼ1(PLK1)がゲノムDNA損傷の感知システムを不活化すると同時に細胞増殖を促進する二重の働きを持つことでゲノム損傷ストレス下での増殖を促進することを見出し、報告した。さらに、このPLK1の機能がオートファジー機構と協調して発動することをがん情報データベースと分子生物学的手法を併用することで見出した。この様にゲノムDNA損傷ストレス下でのがん増殖の新規な仕組みを提唱できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんの性質である、ゲノム不安定性やゲノムDNA損傷ストレス下での異常増殖は、がんの化学療法や放射線治療におけるがん抵抗性の仕組みとして捉えられており、本研究課題ではその具体的な仕組みを明らかにした。また、その仕組みであるチェックポイント適応の中心因子として働くPLK1キナーゼの作用点として染色体複製速度の増進と細胞増殖の二つの作用点を持つことがわかったことは大きな進歩と言える。さらにがん情報データベースを利用した解析により、チェックポイント適応を引き起こしやすい細胞内環境の同定が可能であることを提唱した。以上の結果は、情報学的及び分子生物学的な手法のコンビネーションの有用性も示している。
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