研究課題/領域番号 |
17K07296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
尾瀬 農之 北海道大学, 先端生命科学研究院, 准教授 (80380525)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | RNAウイルス / 結晶構造解析 / 分子間相互作用 / 相互作用解析 / 組換え調製 / 免疫不活化 / 転写 |
研究成果の概要 |
JAK-STAT系不活化に関わる麻疹ウイルスV蛋白質の全長(変異体を含む),N末端領域,C末端領域(変異体を含む)および,狂犬病P蛋白質C末端領域の高純度調製系を確立し,STAT分子の調製系と合わせて,分子間相互作用の評価が可能となった。調製した分子の評価はSEC-MALS法やSEC-SAXS法,XAFS測定および相互作用解析により活性を持つことがわかった。分子間相互作用解析は,等温滴定型熱量測定,表面プラズモン共鳴,蛍光偏光解消法,NMRのケミカルシフト摂動法を組み合わせた。また,狂犬病ウイルスC末端領域K214A変異体および辺縁種Duvenhage virusのC末端領域を結晶解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウイルスがどの宿主・細胞に感染できるかは,細胞表面におけるウイルス蛋白質―細胞受容体の親和性だけでは説明できない。すなわち,第2因子である,宿主免疫系をかいくぐるウイルスの巧妙な策略を解明することが重要である。ここでは,免疫シグナル経路であるJAK-STAT系を構成するSTAT分子に対して,人類に対する影響が大きい麻疹ウイルス,狂犬病ウイルスが免疫系逃避のために使用している蛋白質の相互作用解析を通して,その指向性を明らかにした。精密な解離定数解析を通し,麻疹ウイルスV蛋白質はSTAT2とIRF9の相互作用を阻害するだけで無く,すでに結合状態にある両者の結合を剥がすことができることも判明した。
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