研究課題/領域番号 |
17K07304
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
瀬尾 悌介 金沢大学, 物質化学系, 助教 (10339616)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | フラボ酵素 / フェレドキシン / 酸化還元反応 / 酵素反応速度論 / フラビン / NADPH / NADH / ヒドリド転移 / 枯草菌 / 緑色硫黄細菌 / 紅色非硫黄細菌 / 光合成 / 基質阻害 / 電子伝達反応 / 酵素基質複合体 / 鉄硫黄タンパク質 / 速度論 / 構造ダイナミクス / 酵素 / 微生物 / 酵素反応 / 生物物理 |
研究成果の概要 |
Ferredoxin-NAD(P)+酸化還元酵素(FNR)の反応方向制御の詳細を,異なる方向性を示すFNRを用いた速度論的・構造学的解析に基づく比較研究により解明することを目指した. FNRのNADP+/Hとの反応では,方向性の異なるFNR間で還元型FADのコンホメーションとNADP+還元反応の律速段階が異なることから,還元型FADとアミノ酸残基の相互作用が方向制御に重要であると推察された.またC末端部変異体の反応の解析から,C末端部が他のドメインとの相互作用を通して中間体構造を安定化し,NADP+/HとFNR間のヒドリド転移速度や酸化還元平衡を最適化して方向制御に寄与することが判明した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
相同性は高いが生理的に要求される反応方向が異なるFNRを用いた比較研究により,これまで酸化還元平衡に基づき説明されていたFNRの触媒反応の方向性が,実際には基質結合と酸化還元状態の変化に伴う構造変化による制御を受けており,構造的にも正逆方向で異なる過程をたどることが確認された.この結果は,FAD/NAD(P)H依存型酵素の構造-機能相関に基づく反応機構の理解の礎を築くと共に,フラボ酵素の反応方向制御における還元型FADのコンホメーションの制御の重要性を新たに提示するものである.
|